クライアント OS

クライアント OS 最大の特徴は、ARM プロセッサーの対応です(サポートプラットフォームは、x86、x64、ARM)。

Windows 7 で XP との互換性のために提供された XP Mode は提供されず、従来、サーバー OS だけで提供されていた Hyper-V がクライアント OS でも提供されます(ただし、サーバー版の Hyper-V 3.0 のサブセット版)。

  • クライアント OS では、Metro が全面的に出され、ハードウェアベンダーとの協調でリリースされることが予想されます(タッチパネルやセンサー機能)。コンシューマー市場では、Metro App が注目されると思われますが、エンタープライズ分野では、未知数です。
  • Windows 8 のキーコンセプトである「軽量な OS」を受け、クライアント OS では、OS 起動時のスタートアップアプリケーションは影響を受けることになります。Windows 8 では、Metro UI と Desktop UI が同時に起動しますが、OS の起動時間の高速化を行うために、”スタートアップアプリケーションは起動時間を阻害する要因” との考えから、基本的にスタートアップアプリケーションは禁止されます(最終的にはユーザー設定になる可能性あり)。従来のスタートアップフォルダーにアプリケーション起動を格納していたアプリケーションは変更が必要になります。
  • Windows 8 のキーコンセプトであるシングルサインオンを実装すべく、クライアント OS の標準ユーザーは、Windows Live ユーザーとして準備されます(ローカルユーザーへの切り替え可)。Active Directory 環境へのログオンはサーバーサイドのドメインユーザーになりますが、新たな属性に Windows Live ID が加わります。この実装により、Microsoft のオンラインサービスへのシングルサインオンが提供されることになります。ユーザー管理を行うアプリケーションは注意が必要です。なお、パスワード入力には、Picture Password という新たな機能も提供されます。
  • クライアント OS では、多くのセンサーがサポートされ、中でも、生体認証(カメラによる顔認識や指紋認証)による Windows ログオンが可能となることに注目です。他にも加速度センサー、GPS による位置センサー、Kinect で提供されているモーションセンサーが提供される予定です。
  • 32bit OS をサポートするクライアント OS でも、ドライバにはデジタル署名が必須になる予定です。(64bit 用ドライバはすでにデジタル署名が必須です)

次項に続く…。